月末恒例、早退しての美術館。
【ボストン美術館展@大阪市美術館】
天王寺である。大阪でありながら、ちょっと違う大阪を堪能できる。青空カラオケこそ無くなったが、それでもチョットぉ・・・・・な雰囲気。
チケット用意してなくて、天王寺公園の入口ゲートで購入したのだが、これがまた電車のキップみたいなのが出てきてビビる。このままだったらネタ以外なんでもねぇ、と思ったら美術館入り口で普通の半券に交換してくれました。
さて、展示は仏教美術から始まり、「吉備大臣入唐絵巻」「平治物語・三条殿夜討の巻」「中世・近世絵画」「蕭白」の流れ。快慶作の弥勒菩薩立像とか普賢延命菩薩像に馬頭観音、大威徳明王像などがあり、唐突に「地獄草紙断簡」なんてあって、こんなんまで流出してたんですか?国内寺社が所持しているよりも、状態良いかもしれぬ。
前半の山場である絵巻物。「吉備大臣入唐絵巻」を見るのは二回目。一度目は13年前に東京国博で行われた日本国宝展(国宝ではないのだが、「国宝という制度を作ったきっかけ」ということでの特別展示)。平治物語の三条殿の争い場面はリアル。首跳ねの描写など、見て描いた?
中世近世の絵画での必見は若冲の「鸚鵡図」でしょう。羽毛の書き方細かい。白絵具でこれを描くか?
最後のコーナー蕭白。圧巻はチケットやチラシにも使われる雲龍図。なーんか、ちょっと困った顔というか、可愛気のある竜。個人的にはネバーエンディングストーリーのファルコンを思い出してしまった。久米仙人図屏風は見覚えあるなぁ、と思ったら05年の蕭白展@京都国博で来日してましたか。
と、展示物は良いのだが、美術館の器のほうが狭すぎる・・・。昨年5月に東京行った時に東博で見ておかなかったことを後悔。
【幽霊妖怪画大全集@大阪歴史博物館】
YKI(妖怪)48でもいいじゃないか!な展覧会。個人的には好きだよ、こういうコンセプト。
骸骨から始まって、幽霊画、妖怪と続く。この手のネタに九相図は基本中の基本。天人五衰・・・はチョット違うか。九相図で描かれるのは必ず美女なのは、コレを見る僧(男の煩悩)への戒めなんだそうな。なるほど。
幽霊画の有名ドコロである伝応挙のもあります。何故幽霊画か描かれるようになったのか、って謎ですねぇ。西洋でも「死の舞踏」というテーマで書き続けられていましたし、死が身近だったってのもあるのかなぁ。。。近代ではできるだけ忌避するように、触れてはならない話題となっていますが。
歌舞伎での幽霊が辺りからチョット雰囲気が変わる。健康的な幽霊妖怪画って感じか?東海道四谷怪談や番町皿屋敷などの「歌舞伎でのブロマイド」が並びます。今でも上演されるのかなぁ・・・・・文楽あたりで見てみたい気もする。
妖怪になると若冲の「付喪神」とか、百鬼夜行図、百怪図巻など。百鬼夜行の明治時代版では最後に登場するのが「電球の付喪神」で、あまりの明るさに他の妖怪が恐れ慄いてるってのが、なんとも(笑。他、孫悟空が百鬼夜行の仲間入りしていたり、もうなにがなんだか。
この展覧会、解説のキャプションの横に、幽霊妖怪の一人ボケ一人ツッコミが用意されている。さすが大阪。お岩お菊の「化粧ののりが悪いわぁ~」ってセリフもあり、なかなか楽しめました
0 件のコメント:
コメントを投稿